こんにちは💚 介護ラボのkanaです。今日は「福祉住環境」の中から『SDGsと福祉住環境』について、昨日と今日の2回に分けて書いていきます。
5つの主要原則
Contents
1.SDGsと福祉住環境
1⃣5つのPと8つの優先課題
2⃣5つの主要原則
(1)普遍性
(2)包摂性 (インクルージョン)
(3)参画性
(4)統合性
(5)透明性と説明責任
1.SDGsと福祉住環境
SDGsの全ての優先課題について、国内実施と国際協力の両面が含まれますが、日本として特に注力すべきものを示すべく、日本の文脈に即して再構成した「優先課題」が8分野あげられています。
1⃣5つのPと8つの優先課題
内閣府の「持続可能な開発目標(SDGs)実施指針」SDGs実施指針改定版(2016年(平成28年)12月22日SDGs推進本部決定、2019年(平成元年)12月20日一部改訂)に示された課題が、以下に示す❶~❽になります。
また、これらの優先課題はそれぞれ、2030アジェンダにあげられている5つのP、
- 「People(人間)」
- 「Prosperity(繁栄)」
- 「Planet(地球)」
- 「Peace(平和)」
- 「Partnership(パートナーシップ)」
に対応する分類となっています。
これらの5つのPと下記の8つの優先課題ともに、密接に関わる不可欠の課題群であり、どれ1つが欠けてもビジョンは達成されないという認識の下、その全てに総合的な形で取り組むことが大事になります。
- 8つの優先課題(SDGs)
- 【優先課題❶】(People:人間)
・あらゆる人々が活躍する社会・ジェンダー平等の実現
【優先課題❷】(Prosperity:繁栄)
・健康・長寿の達成
【優先課題❸】
・成長市場の創出、地域活性化、科学技術イノベーション
【優先課題❹】(Planet:地球)
・持続可能で強靭な国土と質の高いインフラの整備
【優先課題❺】
・省・再生可能エネルギー、防災・気候変動対策、循環型社会
【優先課題❻】(Peace:平和)
・生物多様性、森林、海洋等の環境の保全
【優先課題❼】(Partnership:パートナーシップ)
・平和と安全・安心社会の実現
【優先課題❽】
・SDGs実施推進の体制と手段
これら8つの課題は、近年日本でも対応が推進される社会課題であり、福祉住環境整備との関係でみると、
- people(人間)→福祉の対象者としての高齢者・障害者が活躍し健康を保つこと
- Prosperity(繁栄)→福祉サービス等の事業や技術開発を通じての市場や地域の活性化
- Planet(地球)→住環境整備における資源循環、環境配慮や再生又は緑環境と共生
- Peace(平和)→安心安全な社会づくり
- Partnership(パートナーシップ)→他職種との連携による地域包括ケアシステムの構築
など、まさに該当する課題であるといえます。
2⃣5つの主要原則
昨日に書いたSDGsの優先課題に取り組むに当たっては、下記の5つの原則を重視することが必要です。これらの原則は、2030アジェンダに示されているか、その理念から当然に導き出されるものとして内閣府の実施指針に示されています。
SDGsの実施にあたって、優先課題や分野を問わず適用されるべき原則で、これらの原則で指摘される社会づくりはそれぞれが福祉住環境整備と共通する方法論的な原則として理解することが出来ます。
(1)普遍性
「普遍性」は、どこにいても誰もが享受できる社会サービスを提供できるような社会づくりを基調としています。
SDGsでは特に国際協力と国内の実施の両面の展開が求められていますが、福祉住環境の分野では特に国内の制度的な充実と、不変性の視点からはユニバーサルデザインの実現に結び付けて考えると分かり易いです。
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【バリアフリーとは?】ユニバーサルデザインの7原則 vol.118
【バリアフリー・ユニバーサルデザインの歴史と取り組み】vol.119
【❷聴覚・言語障害】聴覚障害の特性の応じた支援方法 vol.257
(2)包摂性(インクルージョン)
「誰1人取り残さない」とのキーワードは、2030アジェンダの根底に流れる基本的理念を示しており、2030アジェンダは、
- 子ども
- 女性
- 若者
- 障害者
- HIV/エイズ、と共に生きる人々
- 高齢者
- 先住民
- 難民
- 国内避難民
- 移民
などへの取り組みを求めています。
福祉住環境の分野においても、インクルーシブデザインの推進に関連した地域づくりや、居住環境整備が求められています。
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【自立支援とリハビリテーション】リハビリの考え方と歴史(IL運動)vol.79
(3)参画性
脆弱な立場に置かれた人々が施策の対象として取り残されないようにするだけでなく、自らが当事者として主体的に参加し、持続可能な社会の実現に貢献できるよう障壁(バリア)を取り除き、あらゆるステークホルダーや当事者の参画を図ります。
全員参加型で取り組む当事者参加の施策づくりの重要性が近年ますます増大しています。
(4)統合性
SDGsのゴールとターゲットは統合され不可分のものであり、総合的解決が必要であることが2030アジェンダにおいて強調されています。
- 経済
- 社会
- 環境
の3っ分野の全てにおける関連課題との相互関連性・相乗効果を重視しつつ、統合的解決の視点を持って取り組みます。
特に、地域単位における多様なステークホルダーにより「地域包括ケアシステム」を構築することが福祉住環境コーディネーターの重要な役割ともなっています。
(5)透明性と説明責任
全員参加型の取り組みであることを確保するうえでも、透明性と説明責任が重要になります。
政府方針や制度についても高い透明性を確保して定期的に評価、公表し、説明責任を果たすことの必要性がうたわれています。
福祉住環境コーディネーターの役割は、まさに専門に特化して閉鎖的になりがちな福祉や生活のサービス情報を、当事者と制度や事業者との間に立ち情報を可視化しやり取りすることに本領を発揮できるともいえます。
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