こんにちは(^▽^)/ 介護ラボ・カナログのkanaです。今日は「高齢者に多い疾患・症状と生活上の留意点」について、今日から疾患ごとに数回から数十回にわけてまとめていきます。
高齢者に多い骨折とは??
Contents
1.高齢者に多い4つの骨折
1⃣概要
2⃣骨折の原因
3⃣骨折の症状
4⃣骨折の治療方法
1.高齢者に多い4つの骨折
これから骨格系・筋系の中でも高齢者に多い疾患として『骨粗鬆症』『骨折』『変形性膝関節症』『関節リウマチ』『変形性脊椎症』『脊柱管狭窄症』『腰椎圧迫骨折』についてまとめていきます。今日は「骨折」の中でも高齢者に多い、「頸椎圧迫骨折」「大腿骨頸部骨折」「橈骨遠位端骨折」「上腕骨近位部骨折」の4つの疾患の概要・原因・症状・治療について…
1⃣概要
- 脊椎圧迫骨折:骨粗鬆症による脆弱性骨折のうち最多で、腰痛症の原因になります。「介護予防の推進に向けた運動器疾患対策について」の報告書によると、50歳以上の女性が一生のうち脊椎圧迫骨折を起こす確率は約40%,有病率は60歳代で8~13%、70歳代では30~40%と推計されています。
- 大腿骨頸部骨折:足の付け根の大腿骨の骨折で、「介護予防の推進に向けた運動器疾患対策について」の報告書によると、2020年には年間約20万人が発症し、特に80歳以上の高齢者に急増することが推察されています。
- 橈骨遠位端骨折:手関節近くの橈骨の骨折で、脊椎圧迫骨折、大腿骨頸部骨折に次いで発生率が高く、男女比では女性が多く加齢とともに発症率は増加します。
- 上腕骨近位部骨折:肩に近い上腕骨の骨折で、女性に多く、発生数は増加傾向であると推察されています。
2⃣骨折の原因
骨粗鬆症のような加齢変化に伴う内的因子以外にも、「抗うつ薬」「抗不安薬」「降圧薬」「睡眠薬」などの内服薬の副作用による危険や、「段差」「滑りやすい床面」「暗い照明」「カーペット」「電気のコード」「スリッパなどの履物」「慣れていない場所での障害物」など、外的環境によっても転倒のリスクが高くなり、骨折を誘発する原因となります。
❶脊椎圧迫骨折
重い物を持ったり、腰をひねる動作時に力が加わったり、転倒により尻もちをついた場合に発症しやすい骨折。例えば、掃除機をかけている時に片足で重い物を蹴って動かそうとしたり、重い脚立を移動させようとするなど、日常生活の動作時に起こることが多い。※強いくしゃみで発症することもあります。
❷大腿骨頸部骨折
転倒により発症することが多い骨折。立位から転倒した場合や転倒時臀部を打撲した場合に起こりやすい。なかには、おむつ交換に股関節に負荷がかかった際に起こる場合もあります。
❸橈骨遠位端骨折
手をついて転倒することで起こることが多い。
❹上腕骨近位部骨折
肩をぶつけたり、転倒して手をついたり、肘をぶつけることで起こることが多い。
3⃣骨折の症状
❶脊椎圧迫骨折
急性期には強い腰背部痛があります。特に動作時に痛みが増しますが安静にしていると強い痛みは感じません。慢性期には腰の重だるい感じがあり長時間起き上がっていると腰の痛みが強くなります。
❷大腿骨頸部骨折
股関節部の痛みが強く、転倒時に立位が取れなくなります。骨折時は骨折している方の足の長さが縮み、足部は外側を向いて大腿部は腫れて太くなります。更に足底から頭の方に向かって足底部をたたいたり、内・外方向にひねると痛みが強くなります。
❸橈骨遠位端骨折
手関節部の強い痛み、関節可動域の制限が起こります。骨折部の骨がずれてしまった場合に、手背がフォークのように反り返って変形することや、正中神経を圧迫ししびれが出現することもあります。
❹上腕骨近位部骨折
肩に近い上腕部に強い痛みがあり、上腕を拳上する運動やひねる運動が出来なくなります。
4⃣骨折の治療方法
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