こんにちは 介護ラボ・カナログのカナです(^▽^)/ 「介護の基本」の中から『インフォーマルサービス(私的サービス)』について、今回と次回「【❷インフォーマルサービスとは?】インフォーマルサービスの7種類 vol.308」の2回に分けてまとめていきます。
階層的補完モデル、課題特定モデル、代替モデル
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インフォーマルサービスとは?
介護サービスを必要とする人が地域で暮らし続けるために必要な支援である「インフォーマルサービス(私的サービス)」についてまとめていきます。
インフォーマルサービスとは、法制度に基づき専門的な視点から提供されるフォーマルサービス(社会的サービス)以外のサービスの全てが当てはまります。
例えば、
- 家族
- 友人
- 近隣住民
- ボランティア団体
- 当事者団体
など、制度化されていないサービスのことであり、その内容は地域によって大きく異なります。
フォーマルサービスは、国や自治体が制度を作り、その枠組みの中で整備されていきますが、インフォーマルサービスは、必要に応じて作り上げていくことになります。そのため地域によって大きく異なるのです。
費用負担による区分
地域包括ケアシステムでは、「公助」「共助」「互助」「自助」のバランスの中で、生活支援に関する社会資源を確保することを目指しています。この中で、互助がインフォーマルサービスに当てはまります。
1⃣公助
「公助」とは、税による公の負担のことであり、
- 生活保護
- 一般財源による高齢者福祉事業
などが該当します。
2⃣共助
「共助」とは、相互に支え合うことですが、制度的な費用負担が生じます。
「介護保険」に代表される社会保険制度及びサービスが該当します。
3⃣互助
「互助」とは、相互に支え合っているという意味では「共助」と共通点がありますが、費用負担が制度的に裏付けられていない自発的なものが該当します。
4⃣自助
「自助」とは、「自分のことは自分でする」ことに加え、市場サービスの購入も含まれます。
上記の1⃣~4⃣は、費用負担による分類ですが、はっきりと分類できないものもあります。
例えば、ボランティア活動や住民組織の活動への公的な支援は、「互助」と「公助」の2つの視点が入りますし、当事者団体による取り組みや高齢者自身によるボランティア活動、生きがい就労などは、「互助」と「自助」の2つの視点が入っています。
今後高齢者の1人暮らしや、高齢者のみの世帯がより一層増加することから、「自助」と「互助」の概念、求められる範囲や役割が新しい形に変化していくと考えられます。
都市部では強い「互助」を期待することが難しい一方で、民間サービス市場が大きいため、「自助」によるサービス購入が可能です。都市部以外の地域は、民間サービス市場は限定的ですが、「互助」の役割が大きい傾向があります。
少子高齢化や財政状況から、「共助」と「公助」の大幅な拡充を期待することは難しく、今後「自助」と「互助」を意識した取り組みが求められています。
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フォーマルサービスとインフォーマルサービスの関係
フォーマルサービスとインフォーマルサービスの関係については、それぞれから提供されるケア、すなわちフォーマルケアとインフォーマルケアの観点から以下の3つのモデルがあると考えられています。
1⃣階層的補完モデル
「階層的補完モデル」では、支援の提供について、利用者と支援者との関係である社会的距離が影響し、その関係の強弱により支援が決まると考えられています。
高齢者を例に考えると、まずは最も社会的距離が近い、
- 配偶者、その次に
- 子ども、その後
- 親戚
- 友人・知人
が支援者となります。
それでも支援が十分でない場合に、最後の拠り所としてフォーマルケアが選択されます。インフォーマルケアでの支援を可能な限り行い、それでも不十分な場合にフォーマルケアを受けるというモデルです。
2⃣課題特定モデル
「課題特定モデル」では、ケア提供者にはそれぞれ機能特性があり、ケアの課題である当事者のニーズに合わせて適切な支援を選択すると考えられています。
例えば、重度の要介護者に対しては、専門職が配置された訪問系のサービス事業所など、フォーマルな機関による支援が適しているというような考え方になります。
3⃣代替モデル
「代替モデル」では、フォーマルケアの充実により、それまで家族などが行ってきたインフォーマルケアを代替すると考えられています。
例えば、訪問介護サービスを手厚く利用することにより、介護を担ってきた家族の負担が軽くなるというような考え方になります。
次回「【❷インフォーマルサービスとは?】インフォーマルサービスの7種類 vol.308」は、具体的なインフォーマルサービスの7種類についてまとめています。良かったら見に来てください(^▽^)/
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