社会の理解

【公的医療保険の5分類・医療保険給付5種類とは??】 vol.244

2021-02-12

こんにちは⭐ 介護ラボ・カナログのkanaです。今日は社会保障制度のしくみの中から「公的医療保険」について…

社会保障の実施体制について

Contents

1.公的医療保険(医療保険の分類)
 1⃣被用者保険
 2⃣国民健康保険
 3⃣後期高齢者医療制度
  ❶運営主体と被保険者
  ❷財源と患者負担
2.医療保険の保険給付
 1⃣療養の給付
 2⃣疾病手当金
 3⃣出産育児一時金
 4⃣出産手当金
 5⃣高額療養費

1.公的医療保険(医療保険の分類)

日本は国民皆保険の国であり、私たちは何らかの公的医療保険に加入しています。年金については全ての国民が国民年金に加入していますが、医療保険は非常に多くの種類に分かれています。
※下記の表が医療保険を大別した場合の図で、下線を引いた5つが医療保険の種別になります。但し、私たちは医療保険を選択することが出来ません。年齢、職業(働き方や就労先)、住所によって自動的に加入する保険が決まります

1⃣被用者保険

被用者とは?

被用者とは、雇われている者のことですが、被用者保険は業種や事業所規模によって3つに分かれます

  • 船員保険:船員として船舶所有者に使用される者を対象にした保険。
  • 共済組合:国家公務員、地方公務員、私立学校の教職員を対象にしています(保険という名称ではありませんが保険です)。
  • 健康保険:大きく分けて、組合健康保険と協会けんぽの2つに分けられます。
  • 組合健康保険(正式には組合管掌健康保険という):大企業が単独(単一)あるいは複数集まって(総合)健康保険組合を成立して運営しています。例外もありませすが、大企業の従業員は組合健康保険に加入しています。
  • 協会けんぽ(正式には全国健康保険協会管掌健康保険):中小企業の従業員が加入している保険。公法人である「全国健康保険協会」が保険者となり、中小企業の従業員を集めて運営しています。すべての保険者のうちで最も加入者が多く、2018年(平成30)3月現在で全国で約3900万人が加入しています。

ちなみに、協会けんぽと組合健康保険については企業による選択が可能です。但し組合健康保険設立には条件があり、単一で700人以上、共同で設立しようとするときは3000人以上の被保険者が必要となります。

2⃣国民健康保険

国民健康保険とは?

国民健康保険(国保)は自営業者、無職の人(定年後も含む)、被用者保険に加入していない非正規雇用の人などが加入する医療保険です。

国民健康保険は、市町村・都道府県が保険者となる国民健康保険と、同種の事業又は業務に従事する者が集まった国民健康保険組合が保険者となる国民健康保険医分かれます。

上記前者はもともと「市町村国民健康保険」と呼ばれていましたが、保険料の市町村格差が問題とされ、その格差是正のため、2018年(平成30)4月から都道府県が財政運営の責任主体として中心的な役割を担うように変更されました。

保険給付

他の『保険給付』記事はこちらから・・・
【介護保険料の9段階】保険料の徴収方法と財源 vol.87

3⃣後期高齢者医療制度

後期高齢者医療制度

医療保険制度の大きな課題が高齢者に医療費をどのように負担するかということでした。この課題に対する1つの答えとして、2008年(平成20)4月から「後期高齢者医療制度」が始まりました。

❶運営主体と被保険者
後期高齢者医療制度の運営主体

後期高齢者医療制度の運営主体は都道府県別に設置されている後期高齢者医療広域連合(広域連合)です。財政責任は広域連合が担い、保険料の徴収などは市町村が行う仕組みとなっています。

被保険者は広域連合内に住所を有する75歳以上の後期高齢者と、65歳~75歳未満で一定の障害の状態にあると広域連合から認定を受けた者です。

後期高齢者とは?

医療領域で見ると「高齢者の医療の確保に関する法律(高齢者医療確保法)」では、
・65歳以上~75歳未満:前期高齢者
・75歳以上:後期高齢者
と定めています。

❷財源と患者負担
後期高齢者医療制度の財源

患者負担を除いた保険給付部分の財源は、公費5割と保険料5割で負担することになっています。公費の4割については、
●国
●都道府県
●市町村
がそれぞれ決まった割合を支出することでまかなわれます。そして保険料5割の内訳は、現役世代が加入する医療保険から後期高齢者支援金(以下、支援金)4割と、後期高齢者自身が拠出する保険料1割となっています。

後期高齢者医療制度は、後期高齢者から保険料を集めていますが、それでまかなっているのは保険給付の1割で、残りは現役世代が加入する医療保険による支援金と税金で支えられています。

患者負担は1割負担で(現役並みの取得がある高齢者は3割)です。

2.医療保険の保険給付

呼吸困難

療養にかかった費用のうち、3割を自己負担として支払い、残り7割が保険給付として給付されるということは誰もが経験していますが、保険給付はそれだけではありません。療養の給付を含め、医療保険には、他に「疾病手当金」「出産育児一時金」「出産手当金」「高額療養費」があります。医療保険の種類によって保険給付の内容が異なる点に注意が必要です。次項から項目別にまとめていきます。

保険給付と保険制度被用者保険国民健康保険後期高齢者医療制度
療養の給付
疾病手当金※1×
出産育児一時金※2×
出産手当金××
高額療養費
〇給付あり △任意給付 ×給付なし

     ※1:任意給付だが、実際に支給している市町村はない

     ※2:特別な理由がある時は、支給を行わないことが出来る

1⃣療養の給付

療養の給付

私たちが最も受けている保険給付が「療養給付」です。病気や怪我の診療、治療、手術、入院、投薬などの費用について、保険給付として大部分を担ってくれています。多くの人が医療費の自己負担は3割だと思っているかもしれませんが、そうではない場合があります。
※下記に表は、年齢と保険給付(自己負担)の割合を表しています。

保険給付割合(自己負担の割合)

●一般      7割(3割)
●就学前児童   8割(2割)※1
●70歳~75歳未満 8割(2割)※2
●75歳以上     9割(1割)※2


※1:但し、多くの市町村で乳幼児医療費助成事業があるため、実質的な負担はさらに軽くなる
※2:現役並み所得者は7割(3割)

2⃣疾病手当金

疾病手当金

疾病手当金は、病気や怪我によって仕事を4日以上休業した場合に給付されます。標準報酬月額の3分の2に相当する額が1年半まで給付されるため、長期間の休業に対しての所得保障となります。

3⃣出産育児一時金

出産育児一時金

出産育児一時金は、被保険者や扶養家族が出産した場合に42万円を給付します。よく「出産費用は医療保険の対象にならない」と言われます、たしかに療養の給付の対象にはならないため、出産費用は全額自己負担となります。その代わり出産費用に対応しているのがこの出産育児一時金になります。

4⃣出産手当金

出産手当金

出産手当金は、出産のために仕事を休業した場合に給付されます。出産42日から出産後56日を対象としており、標準報酬月額の3分の2に相当する額が給付されます。一見すると出産後56日は短いように思いますが、このあとを雇用保険の育児休業給付が引き継いでくれます。

育児休業給付とは?

雇用保険法に基づく失業等給付のうち、雇用継続給付に含まれる給付の一種。被保険者が1歳(育児休業期間の延長に該当する場合は1歳6か月もしくは2歳)未満の子を療育するために育児休業を取得した場合に育児休業給付金が支給される。

5⃣高額療養費

一般的な医療費の自己負担割合は3割ですが、非常に高額な医療費がかかった場合はどうなるでしょうか?

例えば急性心筋梗塞の平均的な医療費は200万円ほどになります。200万円の3割は60万円になり、平均を上回る300万円の医療費がかかったとすると自己負担額は90万円となってしまいます。

このような高額な自己負担を防ぐために高額療養費制度があります。平均的な年収の患者で医療費が300万円の場合、実質的な自己負担は1か月で11万円ほどに抑えられます(収入金額によって負担額が変わります)。11万円でも十分高額ですが、90万円と比較すると非常に軽くなっています。

今回は、医療保険の種類と主な5つの保険給付をまとめてみました。医療保険は様々な保険給付を私たちに行ってくれます。療養の給付だけでなく、その他の保険給付を知ることも大切です。

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kana

はじめまして(^-^)/
介護ラボのカナです。
ブロガー歴2年半(818記事執筆)
介護のあれこれを2020年6月~2022年9/8まで毎日投稿(現在リライト作業中)

社会人経験10➡介護の専門学校➡2021年3月卒業➡2021年4月~回復期のリハビリテーション病院で介護福祉士として就業中。

好きな言葉は『日日是好日』
「福祉住環境コーディネーター2級」「介護福祉士」 ◉現在福祉住環境コーディネーター1級勉強中!
介護のことを少しでも分かり易く書いていきたいと思っています。
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