介護の基本Ⅰ・Ⅱ

【①生活とは何か?】生活活動の3種類について vol.295

2021-04-04

こんにちは(^▽^)/ 介護ラボのkanaです。今日は「介護の基本」の中から『生活とは何か?』について今日から3回に分けて書いていきます。

生活と時間・空間・リズムとは・・・

Contents

1.生活の理解
 1⃣生活とは?
 2⃣生活と時間
 3⃣生活と空間
 4⃣生活周期とは?
 5⃣生活活動の3種類
 6⃣生活とリズム

1.生活の理解

生活の理解

介護福祉サービスは、介護を必要とする人たちが日々のあらゆる生活行為に対して、その思いや願いを反映させて生活出来るように支援することを目的として提供されます。

どのような状況においても「その人らしい生活」が送れることを支援する専門職として、「生活」の意味を理解することが、介護の基本を学ぶうえで欠かせないことといえます。

1⃣生活とは?

生活とは

辞書には『生活』とは、①暮らしていること、暮らしていくこと、②生きて活動すること、③暮らしを支えているもの」と記されています。すなわち生活とは、人間という生物として生きること、それもただ生きているのではなく活動を伴うこと、そして1日1日を過ごしていく中に個別性や多様性があって変化するものである、というように捉えることが出来ます。

生物としての人間の生活が他の動物と異なるのは、

  • 心臓の拍動などの身体活動
  • 食事や排泄
  • 睡眠などの生命維持のための活動

を習慣的に繰り返し行うだけでなく、その行動が社会という関係性の中でそれぞれに役割を持っていること、またそこに個人の意思を表しているという点です。

つまり生理的なリズムを刻みながら、社会的な役割の中でそれぞれの思いの実現を図るために、様々な営みを行うことが『生活』であるといえます。

2⃣生活と時間

生活と時間

私たちは皆、1日24時間という等しく与えられた時間を持っています。季節や地域により夜明けや日没の時間の差はあっても、朝が来れば起きて洗顔をして朝食を取ります。日中はそれぞれ役割や目的に沿って活動し、終了すれば好きなことをして過ごす時間を持っています。

活動を終えて帰宅すると、夕食、入浴などをして就寝までの時間を過ごします。この24時間という時間枠は、1日の殆どを寝て過ごす赤ん坊も、学校に通う児童・生徒・学生も、職場で仕事をする人も、仕事を持たない高齢者や家庭の主婦も皆一律です。

24時間という枠組みの中で、人は皆それぞれの生活を送っています。

生活活動については、その人の置かれた状況や志向により内容や時間の使い方が人それぞれ異なるほか、性別や年齢によって変化します。

一般的に、加齢によって睡眠時間等の生理的に必要な1次活動や余暇等の3次活動が増加し、社会的な活動である2次活動が減少していきます。

3⃣生活と空間

生活と空間

生活活動が営まれるためには「場」が必要ですが、そこにかかわる人や、使用する道具・設備等の環境は目的によって異なります。

生理的な活動として多くの時間を費やす睡眠には、寝室と呼ばれる最もプライベートな場があります。そこでは心地よい睡眠が得られるように環境や寝具を整えます。

食事や入浴・排泄などの生理的な活動も同じように、それぞれの目的に沿った環境を整備します。これらの多くは個人的な生活の場・空間であり、また私的な生活領域でもあります。この生活領域が「家庭」ということになります。

私たちは、家庭以外にも、学校・職場・市域といった活動の場あります。これらは私的な生活領域に対して、

  • 公共的
  • 社会的

な性格を持った生活の場・空間ということが出来ます。

4⃣生活周期とは?

ライフサイクル

生活の場・空間とでは色々な人々が様々な関係性の中で、役割や務めを果たすために活動しています。私たちはそうした環境の中で、人と関わり、道具や設備を活用して生活を営んでいます。これらの活動の場やそこでの関係性は、それぞの生活周期(ライフサイクル)の中で変化していきます。

例えば子育てをしながら仕事をしている人は、子どもとの関りや、子どもの友達やその親などとの繋がり、あるいは仕事の同僚、関係する人々等、広く様々な場との関係が存在します。

一方、定年退職後家で過ごす時間が多くなると、家族以外の人々とかかわることが減ります。地域での交流も少なくなると、生活の空間はぐっと狭くなります。

また、加齢や障害によって、心身機能の低下による活動の制限が加わると、他者との交流や社会的な活動の機会は更に少なくなります。そうなると、社会との接点が少なく、狭く閉じこまれた生活空間での生活へと転化します。

生活周期(ライフサイクル)とは?

人の一生は、一般に誕生・成長・成熟・老化・死亡という経過をたどる。このような生から死に至るまでの一般的・規則的変化をいう。人の一生涯は多くの段階(ライフステージ)にわかれている。個人の就労の節目を視点とする考え方や、家族の課題として捉える考え方等がある。

5⃣生活活動の3種類

3つの活動

生理的に必要な活動
〈人間が生きていくうえで整理的に必要な活動〉
◉睡眠
◉食事
◉身の回りの用事

社会的に必要な活動
〈各個人が家庭や社会の一員として行う義務的な活動〉
◉通勤・通学
◉収入を伴う仕事
◉学業(授業やそれに関連して行う学習活動)
◉家事
◉育児
◉買い物
◉介護、看護

リフレッシュや生きがいのために必要な活動
〈各個人の自由裁量時間行う活動・余暇活動〉
◉移動(通勤・通学を除く)
◉テレビ、ラジオ、ネット、新聞、雑誌
◉休養、くつろぎ
◉学習、研究(学校での学業を除く)
◉趣味、娯楽
◉ボランティア活動、社会参加活動
◉スポーツ
◉交際、付き合い
◉受診、療養
◉その他

6⃣生活とリズム

生活とリズム

人は様々な生活活動を、24時間の生活枠の中で選択し、それを継続させることで「その人なりの生活の流れ」をつくっています。1日1日の積み重ねの中でこの生活の流れを維持することは、生きる力を作り出す、あるいは生きる力を補うための重要な役割を担っています。

生活の流れは人によって異なりますが、それぞれに一定のリズムが存在しています。前項の3つの活動に示したように、生活時間は年齢により異なりますが、例えば仕事をしている20~30歳代の女性は、起床後の1時間は洗顔、食事、家事をこなして、子ともがいる人は子どもを保育所や幼稚園に送って職場に向かわなければならず、非常に忙しく活動しており、目が回るような忙しさですが、それが日課でありリズムとなっています。

子どもが成人し、仕事を退職するような年齢になると、朝の1時間の活動内容がぐんと減ります。それだけでなく、身体の機能の低下が加わり、急いで食事をすることや、時間に間に合うように走ることが難しくなってきます。

また1度に多くのことを行うのが難しくなり、新しいことを学ぶための時間も若い時に比べると長く掛かるようになります。しかし、それがその人の生活活動であり、その時間の流れで生活のリズムを作っています。

この規則正しい生活のリズムが健康の維持に欠かせません。

環境や心身機能の変化によって生活のリズムが崩れると、生活の流れが滞り、生きる力を生み出す事や補うことが困難になり、健康を損ねることに繋がっていきます。生活のリズムを崩さないように生活することが大切です。

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kana

はじめまして(^-^)/ 介護ラボのカナです。
ブロガー歴3年超(818記事執筆)
介護のあれこれを2020年6月~2022年9/8まで毎日投稿(現在リライト作業中)

社会人経験10➡介護の専門学校➡2021年3月卒業➡2021年4月~回復期のリハビリテーション病院で介護福祉士➡2023年1月~リモートワークに。

好きな言葉は『日日是好日』
「福祉住環境コーディネーター2級」・「介護福祉士」取得
◉福祉住環境コーディネーター1級勉強中!
介護のことを少しでも分かり易く書いていきたいと思っています。
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