福祉用具

【高齢者や障害者のキッチン】コンロの種類や安全・住環境整備について vol.190

2020-12-20

こんにちは 介護ラボ・カナログのkanaです。今日は福祉住環境の中から「調理」について。

調理に関わる住環境整備の留意点とは?

Contents

1.キッチンの住環境整備の留意点
 1⃣食堂・居間との関係
 2⃣キッチン内の配置
2.設備機器
 1⃣キッチンカウンター
 2⃣高齢化対応型キッチン
3.収納
4.コンロ
5.警報装置
6.家具
7.照明

1.キッチンの住環境整備の留意点

調理は手指の複雑な動作を必要とする作業ですが、高齢者や障害者自身の生きがいや健康増進にも繋がります。長時間の立ち姿勢や移動をしなくても済む配置と、安全な調理機器についてまとめていきます。

対象者専用か、家族との共用かを事前によく話し合っておくことが大切です。専用の場合も、どの程度まで整備するかを検討します。最近は「高齢化対応型」や「車いす対応型」のキッチンセットが市販されているので、目的に合った機器を選べます。

1⃣食堂・居間との関係

❶キッチンと食堂・居間の配置は、家族の気配を感じながら調理や食事ができるように工夫して、コミュニケーションを取りやすくします。
❷調理機器を食堂側に向かって配置する対面式キッチンなどが適していますが、その他の場合も、キッチンと食堂は壁や建具ではなく、見通しのきくハッチやカウンターで仕切ると良いでしょう。

ハッチとは?

壁の両側から者の受け渡しなどができるように設けられた開口部のこと。キッチンと食堂などを仕切る壁などでよく用いられます。

2⃣キッチン内の配置

  • 高齢者や障害者のキッチンは、無駄な動作を省き、長時間の立位姿勢を伴うことなく調理できるようにすることが大切です。
  • 調理機器を一直線上に配置するI型配置は、小規模の場合は移動距離が短いが
  • 、広くなると移動距離が長くなります。直角上に配置するL型配置は、車いすの移動に適しています。作業動線は短いですが、I型よりもスペースが必要になります。

2.設備機器

1⃣キッチンカウンター

通常のキッチンカウンターの標準的な高さは、床面から「800㎜」と「850㎜」の2種類になります。小柄な高齢者や、椅子に腰掛けて作業する場合は、足元の台輪部分(約100㎜程度の下枠)をカットすることで高さを調整できます。

2⃣高齢化対応型キッチン

椅子座での作業を考慮して、シンク下に膝を入れるスペースが設けられています。車いす使用の場合は、車いすに座った状態で、膝の高さ、アームサポートの高さ、膝入れスペースの奥行きや高さを十分に検討します。

3.収納

  • 収納棚の高さの上限は、作業者の目線の高さ(アイレベル)までとします。立位の場合、1,400〜1,500㎜程度の高さにします。
  • 椅子座や車いすの場合は、アイレベルでは900〜1,100㎜となるため、カウンター高さが740〜800㎜程度では、収納棚までのスペースが狭くなるので、作業面から収納棚の下端まで400㎜以上の間隔が取れるようにします。
  • 調理中に頭がぶつからないよう、棚の奥行きを250㎜以下に薄くします。
  • かがむ姿勢を取らずに済むように、引き出し(スライド式)収納やキャスタ付きの移動式収納にします。

4.コンロ

調理・設備機器の種類と特色

電気コンロ
五徳の突出がないので、鍋の滑らし作業ができ、コンロ周辺の清掃が容易である。
・電気調理器:鍋を置く面が熱せられるので、鍋を下ろした後も火傷に注意することが必要。鍋の種類は限定されない。
・電磁調理器(IHヒーター):鍋自体が発熱するため、加熱部分を触っても火傷をしにくく安全性が高い。但し、使用できる鍋は限定される。

ガスコンロ
・「立ち消え安全装置」と「調理油加熱防止装置」が、全てのバーナーに装着が義務付けられている。
・五徳部が突出していないものや、突起分が段落ちしたものを選びます。

換気扇
・スイッチh手元で操作できるように配線を行うか、リモコンタイプを使用します。

5.警報装置

火の消し忘れなどによる事故防止のため、「住宅用火災警報器」、「ガス漏れ感知器」を設置します。

6.家具

食卓のテーブルは、普通の4人が掛けで幅1,200㎜×700㎜程度必要だが、車いす使用者は幅1,500㎜以上のスペースが必要になります。テーブルの脚が邪魔にならないような中央部で天板を支えるタイプのものにすると便利ですが、テーブル自体の重さがないと天板に手をついたときに点灯する危険があります。

7.照明

高齢者では全体照明の他に部分照明を併用します。JISでは食堂・キッチンの照度は全体で50・100ルクス、調理台や流し台、食卓では300ルクス。従って別途照明を設ける必要があります。

❶作業の手元を明るく照らすために、上部吊り戸棚や目の高さにあるオーブン収納の下部に照明を付けます。
❷光源が直接目に入らない器具を選び、設置場所も留意します。

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kana

はじめまして(^-^)/ 介護ラボのカナです。
ブロガー歴3年超(818記事執筆)
介護のあれこれを2020年6月~2022年9/8まで毎日投稿(現在リライト作業中)

社会人経験10➡介護の専門学校➡2021年3月卒業➡2021年4月~回復期のリハビリテーション病院で介護福祉士➡2023年1月~リモートワークに。

好きな言葉は『日日是好日』
「福祉住環境コーディネーター2級」・「介護福祉士」取得
◉福祉住環境コーディネーター1級勉強中!
介護のことを少しでも分かり易く書いていきたいと思っています。
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