発達と老化の理解

【生殖器・内分泌・代謝・免疫系】老化による機能の変化と生活への影響 vol.294

2021-04-03

こんにちは(^▽^)/ 介護ラボのkanaです。今日は「発達と老化の理解」の中から『生殖器・内分泌・代謝・免疫系の老化』について書いていきます。

免疫系の機能の変化と生活への影響

Contents

1.生殖器系の機能の変化と生活への影響
2.内分泌・代謝系の機能の変化と生活への影響
 1⃣代謝にかかわるホルモン
 2⃣体液や電解質の調整にかかわるホルモン
 3⃣性ホルモン
 (1)女性ホルモン
 (2)男性ホルモン
 4⃣生体リズムにかかわるホルモン
3.免疫系の機能の変化と生活への影響

1.生殖器系の機能の変化と生活への影響

生殖器系の機能変化

女性では、膣と周囲組織が萎縮して萎縮性膣炎である老人性膣炎や、膣分泌液の低下による外陰部掻痒症や感染症が起きやすくなります。

また加齢に伴い子宮が萎縮したり、

  • 子宮下垂▶子宮が本来の位置よりも下がり、子宮の下降が軽度で膣の外に脱出しない状態のこと。
  • 子宮脱▶子宮が本来の位置よりも下がり、子宮の一部または全部が膣の外に出てしまう状態のこと。

も増加します。

卵巣の重量は30歳代より減少しはじめ、閉経期では2分の1、80歳代では3分の1にまで萎縮します。卵胞も加齢に伴い減少し、閉経すると生殖機能は消失しますが、セクシュアリティが喪失するわけではありません。

男性では加齢に伴い精巣が萎縮します。精子は生涯生成されますが、数と運動性は減少し、勃起するにも時間が掛かり射精量も減少します。

2.内分泌・代謝系の機能の変化と生活への影響

1⃣代謝にかかわるホルモン

代謝にかかわるホルモン

糖質・脂質代謝にかかわる成長ホルモンなどが低下すると、筋肉量の減少による筋力や運動能力の低下が起こります。そのため内臓脂肪の蓄積が進み、脂質異常症などの生活習慣病の引き金になります。

カルシウム代謝にかかわるカルシトニンが低下すると、骨のカルシウム遊離が促進され骨量が減少します。

甲状腺ホルモンの分泌が低下すると、

  • 倦怠感
  • 易疲労感

があらわれます。

カルシトニンとは?

甲状腺から分泌されるホルモンのこと。骨のカルシウム放出を抑制し、尿中へのリン酸排出、腸管でのカルシウム吸収を促進する。

2⃣体液や電解質の調整にかかわるホルモン

体液や電解質の調整にかかわるホルモン

夜間睡眠中の抗利尿ホルモンの分泌が低下すると、尿の濃縮機能が低下し頻尿が起こります。また水分の保持力の低下で脱水が起こりやすくなります。

3⃣性ホルモン

(1)女性ホルモン
女性ホルモン

卵胞ホルモンであるエストロゲンは、30歳代後半から40歳代まで徐々に低下し、閉経と共に急激に下降します。

更年期障害と呼ばれる症状には、

  • ほてり
  • のぼせ
  • 動悸
  • 発汗

などがあります。

また骨量も減少するため骨粗鬆症を起こしやすくなります。

(2)男性ホルモン
男性ホルモン

男性ホルモンのテストステロンは、加齢と共に分泌がていかします。これにより性能力の低下や筋力低下、抑うつ状態が起こってきます。

4⃣生体リズムにかかわるホルモン

生体リズムにかかわるホルモン

松果体で分泌されるメラトニンは、睡眠中に多く分泌され、朝になると低下し生体のリズムの調整に関係しています。

※メラトニン▶脳の松果体から分泌され、日中は光刺激により分泌が抑制され、夜間になると盛んに分泌される。明暗周期に敏感に反応した日内変動、概日リズムを示す。

加齢に伴い野外での活動量が低下し、日光に当たる機会が減少することにより睡眠障害が起こりやすくなります。

3.免疫系の機能の変化と生活への影響

細菌などの病原体から人体を守るために備わっている仕組みを免疫といいます。人体に悪影響を及ぼす病原体が侵入しても、悪さをしないように免疫機能が働き、ダメージを与えないように活動を抑えます。

高齢者は様々な身体機能の低下が起こりやすく、免疫機能も低下し「感染症」や「悪性疾患」に罹りやすくなります。免疫機能が低下する原因は、

  • T細胞の産生を担当する胸腺の萎縮
  • リンパ球を沢山含む脾臓の萎縮

が、他臓器と比較して早く進むためと考えられています。

Q&A

T細胞
◉骨髄て生成されたリンパ球が胸腺に移送されて成熟したもの。B細胞とともに免疫反応に重要な働きをする。

胸腺
◉リンパ節に似た構造を持ち、T細胞と呼ぶ細胞性免疫を受け持つリンパ球の分化・増殖に関与する器官。人間では胸骨の後ろ側、左右の肺の間の前部にある葉状の腺組織。幼児に発達するが思春期以降は退縮する。

リンパ球
白血球の1つ。骨髄で生成され、リンパ節・胸腺などで分化・成熟・増殖し、免疫を担当する、B細胞(Bリンパ球)、T細胞(Tリンパ球)がある。

脾臓
胃の左側にあるリンパ系の臓器。リンパ球の生成、老朽赤血球の破壊、血液の貯留などの機能を持つ。

免疫機能が低下しないよう、規則正しい生活、栄養バランスの取れた食事、十分な睡眠と適度な運動をすることなどが重要です。

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kana

はじめまして(^-^)/ 介護ラボのカナです。
ブロガー歴3年超(818記事執筆)
介護のあれこれを2020年6月~2022年9/8まで毎日投稿(現在リライト作業中)

社会人経験10➡介護の専門学校➡2021年3月卒業➡2021年4月~回復期のリハビリテーション病院で介護福祉士➡2023年1月~リモートワークに。

好きな言葉は『日日是好日』
「福祉住環境コーディネーター2級」・「介護福祉士」取得
◉福祉住環境コーディネーター1級勉強中!
介護のことを少しでも分かり易く書いていきたいと思っています。
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