人間の理解

【自立とは?】経済的・精神的・身体的・社会的自立の4種類|vol.27

2020-07-10

こんにちは(^▽^)/ 介護ラボのカナです。今回は・・・

「自立」とは、誰の助けも借りずに一人ですべてを行うことではありません。
必要な支援を受けながら、自分で選択し、自分らしい生活を続けることも自立です。
今回は「経済的・精神的・身体的・社会的」の4つの自立について、それぞれの違いをまとめます。

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自立の在り方、4つの自立の違い

自立とは?

「自立」と聞いて、皆さんはどのようなイメージを持つでしょうか。

  • 誰の助けもなく自分だけで生活する事でしょうか
  • 親元から離れて一人暮らしをする事でしょうか
  • それとも文字通り自分で立って歩くことでしょうか

多くの人は「自立」とは、他人の力を借りず自分の力だけで物事を行うことだと考えているかもしれません。これから自立とはどのような状態を指すのか考えてみます。

4つの自立

自立には、
1⃣経済的自立
2⃣精神的自立
3⃣身体的自立
4⃣社会的自立
4種類があります。次項から詳しくまとめていきます。

経済的自立

今まで、長い間にわたって、働くことにより自分で収入を得て、誰からも金銭的な援助を受けることなく生活を営むことが経済的自立だとされてきました。

そのため、それがたとえ親からであっても、金銭的援助によって生活をしていれば「親のスネをかじっている」と言われ、経済的に自立していない人とされていました。

一方で、経済的自立は、単に「誰からも金銭的な援助を受けないこと」だけを意味するものではありません。
必要な支援を受けながら生活する場合でも、自分のお金について理解し、どのように使うかを自分で選択することも大切です。

経済的自立=誰の助けも借りないこと?

必要な支援を受けることと、経済的に自立することは必ずしも相反するものではありません。
自分のお金について考え、使い方を自分で選択することも大切な「自立」の一つです。

現在では、働き方の多様化が進み、障害者の就労を支援する福祉サービスなども整備されるなど、経済的自立のあり方も多様になっています。

その一方で、働いてもその収入だけでは生活が困難な人もおり、中でもワーキングプアは大きな社会課題になっています。

働いても生活を維持することが困難な収入しか得られない人と、働くことができるにもかかわらず働いていない人を、「経済的自立ができていない人」と同義にくくるのは適切ではなく、収入の多い・少ないにかかわらず、「働くことができているかどうか」を基準とした経済的自立の考え方が必要と思われます。

ワーキングプア

●ワーキングプアとは?
職につき働いても生活を維持するだけの収入が得られない人々のこと。「働く貧困層」ともいわれています。

また収入を得ることだけでなく、その金銭をどのように使うかを決め、計画的に消費をコントロールすることも経済的に自立しているかを図る1つの要素といえます。

精神的自立

人が生きていくには、様々な出来事があり、悩みや生活課題にぶつかることが多くあります。また人は、実に多くの場面で大きな選択と小さな選択を繰り返しながら自分の生活を営んでいます。

精神的自立

「精神的自立」とは、自分の生活や人生をどう生きるかの目標を持ち、自らが主体となってその目標のためにどのように行動するか、あるいは行動しないかを選択し、起こる課題に対応をしながら物事を進めていくことです。

たとえ自分が決めた方針に沿って行動した結果が期待通りでなかったときでも、その結果を受け止めながら次の課題に自分で取り組めることが、精神的に自立している状態だと言えます。

しかし、精神的な負担を1人で抱え込むことは決して良いこととはいえません。

精神的な自立は、何もかも1人で抱え込み、誰にも頼らずに頑張ることではありません。必要なときには周囲に相談したり、支援を求めたりすることも、自分らしい生活を続けるための大切な選択です。

必要な時には周りの人に相談したり、アドバイスを求めたりしながら、自分の精神をコントロール出来るということも精神的自立の要素だととらえることが必要です。

身体的自立

身体的自立

「身体的自立」とは、生活を維持、継続していくために必要となる身体的動作を自分で行うことができる状態のことをいいます。

障害者や介護を必要とする高齢者が、食事、排泄、入浴、就寝、起床、着替えなど基本的な生活に欠かせない動作(ADL)がどの程度できるかを評価する時も、動作ごとに、

  • 「介助の必要がなく1人でできる」
  • 「時間をかければ1人でできる」
  • 「一部介助があればできる」
  • 「全面的に介助が必要」

というように、動作ごとの「できること」と「介助が必要なこと」を確認していきます。ADLの評価方法にはいくつかあり、評価項目や判定方法はそれぞれ異なります。

動作を1人で行える範囲が広いほど、身体的な自立度が高いと評価されます。

このように、身体的自立の評価は、自力で動作ができるかどうかが主な基準になります。ただし、注意しなければならないのは、この自立度が必ずしも自力で生活できるかどうかに直結する評価ではないということです。生活場面では、今何が必要で、何をしなければならないかという認識と判断が伴います。

身体的自立の評価が高いことと、自力での生活ができるということは同じではないということを理解しておく必要があります。

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社会的自立

社会のなかで守るべき法令やルールなどに従い、周りの人達と良好な関係を保ちながら経済活動、社会活動などに参加し、社会の構成員としてその役割を担うこと、つまり社会参加している状態を社会的に自立しているといいます。

社会とは、複数の人によって構成される1つの共同体といえます。そして社会参加とは、社会を構成している複数の人との人間関係の参加と言い換えることができます。

社会的自立

多くの人が集まれば、それぞれが持つ価値観や考え方に違いがみられ、意見が合わなくなることも当然あります。その時、自分の意見を押し通すのではなく、他の人の意見を聞き入れながら、社会の構成員である自分の役割も果たして社会とかかわっていることが、社会的自立だといえます。

また、一言で「社会」といっても、その規模や構成、かかわり方はさまざまです。家庭だけでなく、友人、近隣、学校、職場、地域、趣味の活動など、人によって社会とのつながり方は異なります。それぞれの生活の中で、自分なりの役割や人とのつながりを持つことも、社会的自立につながります。

家庭の次に身近な社会としては、「近隣」の存在があります。日本には、特にかかわりの深い身近な社会を意味する「向こう3軒両隣り」という言葉がありますが、最近は核家族化が進み、お隣さんの顔も分からないという人が多くなって、一番身近であるはずの近隣社会との関係が持ちづらくなってきています。

介護や福祉の場面では、本人がどのような人や地域とつながり、どのような役割を大切にしているのかを知ることも重要です。

親の「自立」が少し気になり始めた方へ

「できる・できない」だけで考えるのではなく、今できていることを残しながら、家族はどう関わればいいのか。

「まだ介護というほどではないけれど、最近ちょっと親のことが気になる」

そんな時期に確認しておきたいことを、noteに具体的にまとめました。

▶ まだ介護じゃない。でも、親のことが少し気になり始めたら。

まとめ

今回は4つの自立について考えてみました。

この他にも、「生活的自立」や「心理的自立」などの言葉が使われることもあり、自立は様々な視点から見ることができます。

時代の変化や、「生活」に主眼を置いた考え方の浸透により、「自立」の捉え方も変化してきています。
「自立」は、何もかも他の人に頼らず、自分だけで行うことだけを意味するものではありません。必要なときには支援や協力を自ら求め、それらを活用しながら主体的に生活することも「自立」と捉えられます。


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kana

はじめまして(^-^)/ 介護ラボのカナです。
2020年6月に「介護ラボ」を開設しました。
介護の専門学校で学んだ知識をベースに、介護の基礎から高齢者心理、ADL、ボディメカニクスなど、介護・福祉に関する情報を幅広く発信し、これまでに820記事以上を執筆しています。
介護福祉士・福祉住環境コーディネーター2級を取得し、回復期リハビリテーション病院で約2年間勤務しました。学んだ知識と現場での経験をもとに、「なぜそうするのか」という根拠や考え方も大切にしています。
現在は介護ラボのほか、介護ラボ・辞書の運営や外部メディアへの協力など、活動の幅を広げています。

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