発達と老化の理解

【少子高齢化】老年期をめぐる課題と地域での生活継続 vol.349

2021-05-28

こんにちは。介護ラボのkanaです。今日は「発達と老化の理解」の中から『少子高齢化の課題』についてまとめていきます。

疲労の原因と疲労を回復する力のバランスをとる

Contents

1.日本の高齢化
 1⃣少子高齢化の課題
 2⃣地域での生活の継続を目指して
2.現在の高齢者の多様性
 1⃣現在の高齢者が生きてきた時代背景

1.日本の高齢化

1⃣少子高齢化の課題

日本の高齢化率

日本の高齢化率は世界の中でも類を見ない高さです。日本の総人口は2010年(平成22年)頃にピークを過ぎ、その後は減少に転じています。そのうえ少子化傾向が続くことや寿命が今後も伸び続けることもあり、人口に占める高齢者の割合は上がり続け、今後数十年は高い状態が続くことが予想されています。

高齢化が進んだことで、色々な課題が生じています。

これまでよりも社会で働くことが出来る人が減り、人手不足が始まっています。労働人口が少なくなるのでより少ない人数で子どもや高齢者を支えなければならなくなっています。

また社会保障制度も従来のままでは歪みが生じてしまいます。

さらに、老年期になると認知症を患う人も増え、認知症の人とその家族を社会がどのように支えるのかも大きな課題となっています。高齢者のみの世帯が増加した現在、単身の高齢者の閉じこもりや孤独死への対策も注目されるところです。

高齢者が急速に進んでいるということも問題を大きくしています。

社会の仕組みを高齢社会にふさわしいものに短期間に変えていく必要があるからです。世界に目を向けると、日本に続いて諸外国も急速な高齢化が予想されていることから、日本が高齢社会にどのように対処するのかに世界中が注目しているともいえます。

2⃣地域での生活の継続を目指して

地域包括ケアシステム

少子高齢化を受けて、日本は現在「地域包括ケアシステム」のもと、高齢になっても地域で出来るだけ長く暮らし続けるための様々な方策がとられています。医療や介護が必要な人も、これからは今まで以上に地域で生活出来るように仕組みを整えていく必要があります。

ただし、地域といってもその繋がりの程度や仕組みの在り方は、地域にとって大きく異なっています。隣の家に誰が住んでいるのか知らない、ということが当たり前になっている地域もあれば、町内会長の主導で住民住民が参加する行事が行われている地域もあります。

そのため、それぞれの地域でどのような地域社会を作っていくのかを率直に話し合わなければなりません。このような話し合いの場の1つに「地域ケア会議」があります。地域にどのようなケア体制が必要なのかをそれぞれの地域ごとに話し合っていくのです。

これからの介護福祉士はこうした場面で、高齢者の自立支援のために必要な提案をしたり、意見を述べたりすることも求められています。

そのためにも高齢者を一律に弱者とみなすこと自体を見直し、従来の高齢者に対する「ステレオタイプ」や「エイジズム」から離れて、1人ひとりの高齢者の状況やニーズを把握することが必要です。

2.現在の高齢者の多様性

高齢者の多様性

他の記事でもたくさん書いていますが、「老年期」は個人差や多様性が大きくなります。それに加えて、寿命が延びた結果、高齢者といっても多様な年代が含まれていることが個人差を大きくさせています。

つまり・・・

高齢者の中には週十年も生まれた年が離れている人たちが含まれているということです。例えば、東京タワーが完成し、初めて聖徳太子の書かれた1万円札が発行されたのはいずれも1958年(昭和33)です。

高齢者の中には数十年も生まれた年が離れている人たちが含まれているということです。

例えば、東京タワーが完成し、初めて聖徳太子の書かれた1万円札が発行されたのはいずれも1958年(昭和33)ですが、この時5歳だった人は2020年には66歳になり前期高齢者となります。

一方で、この時に26歳だった人も2020年には86歳です。どちらも高齢者ですが、5歳で経験した人よりも25歳で経験した人の方が、東京タワーの感性や1万円札発行を記憶にとどめているでしょう。

経験した出来事が均一に記憶されているのではなく、10~30歳の間の出来事をより多く思い出すことが「レミニセンズ・バンプ」として知られています。

このことから、同じ高齢者でもその人が自分の人生を振り返る時思い出される社会的出来事が異なり、それだけ影響の受け方も違っていることを理解する必要があります。

老年期

1⃣現在の高齢者が生きてきた時代背景

バトラーは…

バトラーは、高齢者が思い出話に花を咲かせることには、積極的に適応的な意味があり、心理的安定や生活の質の向上に役立つことを指摘し、回想法を提唱しました。

高齢者の回想を傾聴する際、高齢者がどのように暮らしてきたのかについての個人的な歴史だけではなく、その生きてきた時代背景を知ることで、高齢者の考え方や大切にしてることについて理解しやすくなることがあります。

また、一口に高齢者といっても年齢には幅がありますから、生まれた年が違えば経験してきた時代背景も異なるでしょう。

高齢者の歩んできた時代を代表する出来事や文化を知ることで、同じ高齢者でも印象に残っている社会的出来事に違いがあることに気付けるかもしれません。

バトラー

他の『バトラー』記事はこちらから・・・
【人格と尊厳】エイジズムと社会から見た老いとは? vol.284

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kana

はじめまして(^-^)/ 介護ラボのカナです。
ブロガー歴3年超(818記事執筆)
介護のあれこれを2020年6月~2022年9/8まで毎日投稿(現在リライト作業中)

社会人経験10➡介護の専門学校➡2021年3月卒業➡2021年4月~回復期のリハビリテーション病院で介護福祉士➡2023年1月~リモートワークに。

好きな言葉は『日日是好日』
「福祉住環境コーディネーター2級」・「介護福祉士」取得
◉福祉住環境コーディネーター1級勉強中!
介護のことを少しでも分かり易く書いていきたいと思っています。
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