バリデーション
読み方:ばりでーしょん
バリデーションとは、アルツハイマー型認知症及び類似の認知症の高齢者とのコミュニケーション法です。特に認知症の高齢者の感情に焦点を当てることが特徴です。
感情に焦点を当てる理由は、認知症の高齢者の症状が進行していき、やがて認知機能が大幅に低下して植物状態に近づいたとしても、感情は残るためです。
失われていく認知レベルに焦点を当てるより、最後まで失わない感情レベルに焦点を当てることが本人にも介護する側にもより良い方法ではないかと、開発者のファイル氏(Feil,N.)は考えました。
バリデーションによって感情を表出し、その思いを受け入れられた認知症の高齢者は、まるで失った身体的・知的機能を復活させたかのように元気を取り戻すことがあります。
それは、人生最後のステージにおいて認知症になり、様々な喪失体験を加速せざるを得ない高齢者に対して、最後までその人らしく生きること、当たり前でありながらこれまで成しえなかったことを介護者が可能にするための方法論だといえます。