ソーシャルインクルージョンとは
読み方:そーしゃるいんくるーじょん
ソーシャルインクルージョンとは、ノーマライゼーションの発展形ともいわれ、社会的包摂・社会的包容力という考え方で、ヨーロッパで生まれました。
ヨーロッパでは、移民の増加や失業率の上昇により社会的・経済的格差が広がり、多くの人がソーシャルエクスクルージョン(社会的排除)の状態に置かれ、社会問題になっていました。
その対応策としてすべての人を社会の一員として包み支え合おうというソーシャルインクルージョンが提唱され、政策課題となりました。
日本でも2000年(平成12年)に「社会的な援護を要する人々に対する社会福祉の在り方に関する検討会」報告書で、ソーシャルインクルージョンの社会的必要性が認識されました。
この報告書で厚生労働省はソーシャルインクルージョンを、
- 「すべての人々の孤独や孤立、排除や摩擦から援護し、健康で文化的な生活の実現につなげるよう、社会の構成員として包み支え合う」
と定義しています。
障害者や貧困層にとどまらず、
- 子供や女性
- 高齢者
- 移民
- 引きこもりやニート
- LGBT
など、すべての人を包み込み、1人ひとりの考えや価値観を尊重しながら支え合う社会が目指されています。
「介護ラボ」の人気の記事
介護に困ったときに知っておきたいこと(相談窓口・手続き)
介護保険で利用できる『7つの介護予防プログラム』を使って自立した生活を継続しよう!
【ピアジェ、エリクソン、ハヴィガースト】発達段階と発達課題 vol.77
【比較】エンパワメントとストレングスとは?介護福祉職による支援方法 vol.45
【老年期】ハヴィガースト、エリクソン、ペック、レヴィンソン、バルテスの発達理論 vol.283
【介護福祉の基本理念・ポイント3つ】最も大切な理念とは? vol.8
【障害受容の5つの段階】障害者を取り巻く4つの障壁(バリア)vol.49
【発達理論】ピアジェ、エリクソン、バルテスの発達論を理解する vol.76
【アセスメントの3つの視点】情報の解釈、関連付け、統合化とは? vol.195