こんにちは(^▽^)/ 介護ラボのkanaです。今日は「障害の理解」の中から『発達障害』について、昨日から4回に分けて書いていきます。
発達障害の特性の理解
Contents
1.発達障害ごとの特性の理解(代表的な4つの発達障害)
1⃣自閉症(ASD)
●症状のあらわれ方
●主な対応
●強度行動障害
2⃣学習障害
●症状のあらわれ方
●主な対応
3⃣注意欠陥多動性障害(ADHD)
●症状のあらわれ方
●主な対応
4⃣その他(トゥレット症候群、吃音症など)
●症状のあらわれ方
●主な対応
1.発達障害ごとの特性の理解(代表的な4つの発達障害)
発達障害の種類を明確に分けて診断することは大変難しいとされています。障害ごとの特徴がそれぞれ少しずつ重なり合っている場合も多いからです。また年齢や環境により目立つ症状が違っているので、診断された時期により診断名が異なることもあります。
【代表的な4つの発達障害】
大切なことは・・・
- その人がどんなことが出来て
- 何が苦手なのか
- どんな魅力があるのか
といった、「その人」に目を向けることが大切です。
1⃣自閉症(ASD)
自閉症:ASDは、
❶特有の対人関係やコミュニケーションの症状
❷強いこだわり行動や感覚の過敏さ(反対に鈍感さ)
などの特徴が3歳までにあらわれ、その後の均一的な価値観が要求される集団場面になじめないことがあります。記憶力や芸術的な感性に優れている場合もあり、専門的な分野で能力を発揮する事もあります。
●症状のあらわれ方
- 見通しの立たない状況では不安が強いが、見通しが立つときはしっかりと実行できる
- 今の相手の表情や態度よりも、文字図形や物、過去の記憶の方に関心が強い
- 感覚刺激が多い所や急激な変化に弱いが、繊細さが技術的才能に繋がることがある
- 重度の知的障害がある場合には、睡眠障害や頻繁な自傷などの行動を伴うこともある
●主な対応
- 本人をよく知る家族や支援者に対応のポイントを確認し、適切な対応はきちんと継続する
- 遠まわしで否定的な伝え方は避け、肯定的で具体的な伝え方、例えば〇〇しましょうなどを行う
- 感覚過敏への配慮として照明や音の配慮、見通しを分かり易く伝えるなどの工夫をする
他の『自閉症』記事はこちらから・・・
【②認知・行動障害】発達障害(AD・ADHD・LD)とは? vol.157
●強度行動障害
重度の知的障害を伴う自閉症の特性がある人の内面に周囲が気付かず、一方的にスケジュールを決める、刺激の多い場所(うるさい、明るすぎる、暑いなど)に長時間いるような行事への参加を促すことがあります。そのような時に、
◉自分の体をたたく
◉食べられないものを口に入れる
◉危険に繋がる飛び出し
など、本人の健康や安全を損ねる行動のほか、「他人をたたく」「物を壊す」「大泣きが何時間も続く」など、周囲の暮らしに影響を及ぼす行動が著しく高い頻度で起こるため、特別に配慮された支援が必要になっている状態を強度行動障害といいます。
強度行動障害は、手厚い支援を必要としている対象であることを示す行政的な用語で、医学的な診断等に用いられる用語ではありません。
周囲の不適切なかかわりや、表現できない身体的な不調等が強度行動障害の背景にある事から、
- 部屋、人の動き、日程など様々な環境の点検や、本人が理解できる情報の伝え方、本人からの表現手段を見つける、といった本人とのコミュニケーションの工夫
- 適切な支援方法を1人の職員だけでなく、関係者全体が同じ対応・支援を行うための計画の作成や記録の取り方、引継ぎ方法などの工夫が必要
これらの知識や技術を学ぶ強度行動障害支援者養成研修が各地で実施されています。
- 強度行動障害支援者養成研修とは?
-
強度行動障害のある人に対して適切な支援を行う職員の人材育成を目的として、都道府県等で実施されている。基礎研修と実践研修がある。
2⃣学習障害
学習障害(関連として限局低学習障害、ディスレクシア)は・・・
◉読み
◉書き
◉計算
のいずれか(または複数)などについて、努力をしていても習得が困難がある様子が、小学校入学前後から目立つようになり、学習場面への参加に不安を抱えるようになります。
成人期に苦手な部分は継続していても、自分なりの習得の仕方や新しい機器の利用に挑戦するなど、様々な工夫に挑戦するケースも多く見受けられます。
●症状のあらわれ方
話す、理解するは普通に出来ているのに、「読む」「書く」「計算する」ことが甚だしく偏って苦手である。
●主な対応
- 本人をよく知る家族や支援者に対応のコツを確認し、適切な対応はきちんと継続する
- 苦手な部分について取り組む量を減らす、別の方法、例えばパソコンやタブレット電子黒板といった機器を提案するなど柔軟に対応する
3⃣注意欠陥多動性障害(ADHD)
注意欠陥多動性障害:ADHDは、幼児期には一般的に見られる、
◉じっとしていられない
◉相手の話を最後まで聞かない
◉忘れ物をしてしまう
など、注意をされても繰り返してしまう様子が、幼児期を過ぎても目立ち、集団傘下に不安を抱えることがあります。一方で、困っている人が居ればすぐに手を差し出したり、励ますといった仲間思いの行動を示す事もあります。
●症状のあらわれ方
◉周囲の人のペースよりも目立ってエネルギッシュに行動したり発言したりする
◉周囲の物事に次々関心を持つが、片付けが苦手だったり忘れ物が多かったりする
●主な対応
- 適応的な行動が出来た、ブレーキの掛かった事へのこまめな評価を行う
- 気の散りにくい座席の位置の提供や、明確な伝え方などを行うよう配慮する
4⃣その他(トゥレット症候群、吃音症など)
上記1⃣~3⃣の代表的な発達障害のタイプ以外にも、幼児期から特性があらわれ、本人の努力だけでは改善せず、周囲の無理解やいじめ、冷やかしに遭遇しやすいものとして「トゥレット症候群」というチック(体や声の不随意運動が起きやすい障害)や、吃音症なども発達障害の範囲に含まれています。
●症状のあらわれ方
- 我慢していても声が出たり動いたりしてしまう
- 話すときに言葉につかえることが目立つ
●主な対応
◉冷やかしたり叱ったりしない
◉日常的な行動の1つとして受け止める
他の『学習障害』記事はこちらから・・・
【①精神障害とは?】障害の原因について3つの古典的分類(6種類) vol.264
⭐気になるワードがありましたら、サイドバー(携帯スマホは最下部)にサイト内検索があります。良かったらキーワード検索、もしくは下記をクリックしてみて下さい(^▽^)/
ADL QOL グループホーム ケーススタディ コミュニケーション ノーマライゼーション バリアフリー ブログについて ユニバーサルデザイン 介護の法律や制度 介護サービス 介護予防 介護保険 介護福祉士 介護福祉職 他職種 住環境整備 入浴 入浴の介護 医行為 喀痰吸引 地域包括ケアシステム 多職種 尊厳 感染症 支援 施設 権利擁護 社会保障 福祉住環境 福祉住環境整備 福祉用具 経管栄養 老化 脳性麻痺 自立支援 視覚障害 認知症 誤嚥性肺炎 障害について 障害者 障害者総合支援制度 障害者総合支援法 食事 高齢者
に参加しています。よかったら応援お願いします💛
Twitterのフォローよろしくお願いします🥺