こんにちは(^▽^)/ 介護ラボのkanaです。今日は「生活支援技術」の中から『家事介護における多職種との連携』について、昨日は「在宅の場合」、今日は「施設の場合」にわけて書いていきます。
5つの専門職との連携
Contents
1.家事介護における多職種との連携・施設の場合
1⃣相談員(生活相談員、支援相談員)
2⃣介護支援専門員:ケアマネジャー
3⃣医師・看護師
4⃣理学療法士(PT)・作業療法士(OT)
5⃣管理栄養士
2.まとめ
1. 家事介護における多職種との連携・施設の場合
施設に入所した時、自宅での生活の仕方を全てそのまま継続できるとは限らないため、生活を再構築する必要があります。
本人が望む施設での暮らし方を考えて、ケアプランを作成し、設定された目標に向かって関係する各職種が連携・協力して利用者を支援します。
医学的管理を含め、各職種の支援計画は利用者の目標に沿って行われます。
施設には、
- 相談員
- 医師
- 看護師
- 理学療法士:PT
- 栄養管理職種
などが働いているので、介護福祉職は各専門職との連携が必要になります。
1⃣相談員(生活相談員、支援相談員)
相談員は、利用者が入所する前に「どのような環境」で「どのような家事」をしていたかを情報収集します。その情報は、介護福祉職が利用者の介護をする上で重要なものになります。
生活環境が変わっても、調理や洗濯など自分で出来る家事を続けることは生活意欲に繋がります。また、全ての家事が自分で出来なくても、出来るだけこれまでの習慣に合わせて行うことで、満足度は高まります。
日々の生活に欠かせない家事の情報を共有することは利用者の生活の質を高めることに繋がります。
他の『相談員』記事はこちらから・・・
【地域福祉の担い手】民生委員・児童委員、ソーシャルワーカー、ケアマネや保護司について vol.312
2⃣介護支援専門員:ケアマネジャー
施設では、介護支援専門員であるケアマネジャーが「施設サービス計画」を作成します。介護支援専門員は、相談員からの情報を基に具体的な介護内容を施設サービス計画に盛り込むためにカンファレンスを聞きます。
介護支援専門員は、利用者に最も近い所で関わる職種であるという特性を生かし利用者の希望や思いを介護支援専門員に伝えます。
介護支援専門員は、介護福祉職や他の職種から得た情報も含め、利用者・家族・多職種と相談しながら、利用者の希望を実現するために必要な支援を施設サービス計画に盛り込んでいきます。
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3⃣医師・看護師
医師・看護師とも、施設内の利用者の健康管理が主な仕事です。疾病を悪化させない事や、病気を早く治すという役割があります。施設内で出来ない治療は、外部の医療機関に繋げることになります。
介護福祉職は、利用者の状態がいつもと違うと気付いた場合、速やかに医師や看護師に伝えます。
この時、具合が悪そうなどという漠然とした状態を伝えればよいわけではなく、その他の状態をよく観察して報告することが大切です。例えば、
- 本人がどのように訴えているのか
- 顔色や表情
- 全身状態
などとともに、必要に応じて食事や排泄についても伝えます。
緊急時にはこのような対応が必要ですが、日常的には医療職にその利用者の1日の過ごし方、本人が望んでいる暮らし方等理解してもらえるように伝えます。
病気にだけ着目するのではなく、生活全体や本人希望を考えた健康管理に繋がるようにしてもらいます。
施設では利用者を介助する機会が増えますが、出来ることは本人にやってもらうという支援が大切です。ただし、無理な行動は疾病の悪化などに繋がることもあるので、作業をするための体力、活動の仕方などを医師。看護師に聞いておきます。
4⃣理学療法士(PT)・作業療法士(OT)
PT・OTともADL(日常生活動作)、IADL(手段的日常生活動作)に関わる職種であり、介護福祉職と共に連携しながら、利用者のより良い状態へ向けて支援します。
利用者の障害特性に合った介護技術の方法を相談することもあるでしょう。
腰痛予防のためには、持ち上げない介護を考えることも重要です。また、車いすを利用しなければならない利用者には、姿勢が崩れないように快適に座っていられる方法を一緒に考えます。
理学療法士(PT)・作業療法士(OT)とも、1日中利用者の状態を見ているわけではないので、その利用者の1日の過ごし方、本人が望んでいる暮らし方等を理解してもらえるように伝えます。
どのような事を大事にしているのか、どのような考え方をするのかなども伝えておくと、リハビリテーションへの意欲的な取り組みに繋げてもらうこともできます。
- 「買い物に行きたい」
- 「自分の持ち物を整理したい」
- 「小物の洗濯を自分でしたい」
- 「以前得意だった縫物をしたい」
など、様々な希望を利用者は持っています。
何が原因で出来ないのかを共に考え、出来る方法やリハビリテーションなども、意見を出し合いながら考えます。
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【リハビリテーション】リハビリ3つの専門職・健康とADLの概念 vol.81
【高齢者の居住環境の整備】住宅改修における関連職種の役割と機能 vol.468
5⃣管理栄養士
介護福祉職は、咀嚼や飲み込みの状態、食事・水分摂取量などを管理栄養士に伝えます。
食事が進まなかったり、あまり水分を取っていない利用者がいる場合には、管理栄養士に利用者の好みを伝えるなどして、
- 好きな物を提供してもらう
- 食べやすいように食事の形状を変える
- とろみをつける
- ゼリー状にする
など、ともに利用者の栄養改善へ向けて働きかけます。
また、咀嚼や飲み込みの状態については、歯科医師などにも報告します。口腔内の状態や咀嚼、嚥下を確認してもらい、義歯の調整をしてもらったり、口腔のケア、嚥下改善のための体操などについて助言を貰います。
このような連携で様々な面からアプローチし、利用者に合った調理法や食事形態を考えます。
食事は文化であり、その人の生活習慣なので、食べ物だけのことではありません。
盛り付けやテーブルセッティングも食事の大事な要素です。利用者と共に献立や植菌、ランチョンマットなどを考えたり、食事の時のセッティングなどを行ってもらうのも生活支援の1つであり、生活の豊かさに繋がります。
パン作りやクッキーなどのおやつを手作りすることで昔を思い出すことに繋がり、出来ることを引き出す良いきっかけになります。これらは、管理栄養士や利用者と相談しながら企画していきます。
2.まとめ
介護福祉職が日々のケアで見たこと、気付いたことなどをミーティングの報告や記録によって、急ぐ時には口頭で他の介護福祉職や主任などの管理者、各専門職に伝えることが連携の第一歩となります。
ただし、一方通行の情報伝達や何かを行うように求めたりすることが連携ではありません。
介護福祉職から各専門職に利用者の希望や気持ちを伝えたり、専門職としての視点や考えを述べるとともに、その専門職が目的を達成するために何をしようとしているのかを知り、協力し合いながら目標に向かっていくのが連携です。
そのためには、各専門職の仕事の内容をよく知ることと、相手に介護福祉職の業務や考えを知ってもらうように努力する必要があります。
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