認知症の画像診断
読み方:にんちしょうのがぞうしんだん
認知症診断で使われる脳の画像検査は、①形態を画像化するCTやMRIと、②機能(血流)を画像化する脳血流SPECTや、脳病変を画像化するアミロイドPETに分けられます。
機能や病変を画像化できる装置は高額で、核物質を扱う専門施設が必要なため、大学病院など限られた病院にしか設置されていません。
このため、一般的にはCTやMRIで脳の形態をチェックし、
❶萎縮部位はどこか
❷出血や梗塞、腫瘍はないか
❸大脳白質の状態は保たれているか
といったことを評価します。
MRI画像はコンピューター処理によりアルツハイマー型認知症に高頻度に見られる海馬領域の萎縮を数値化するVSRADという解析も使われます。
CTやMRI、MRIの形態画像だけから認知症を診断することはできません。
むしろ脳梗塞や脳腫瘍などを除外して、認知症であることを確信するための補助検査です。