若年性認知症
読み方:じゃくねんせいにんちしょう
65歳未満の認知症の人を「若年性認知症」といいます。2009年(平成21年)に公表された全国調査の結果では若年性認知症者数は約3万8000人と推定され、認知症全体の1%程度を占めます。
若年性認知症の原因は、
- アルツハイマー型認知症
- 頭部外傷後遺症(高次脳機能障害)
- 前頭側頭型認知症
と続きます。
脳卒中後遺症や頭部外傷後遺症などの基本的には進行しない高次脳機能障害が含まれているので、このような順番になっています。
若年性認知症は、医療面で、
①不安や抑うつを伴うことが多いので、うつ病と誤診されやすく診断が遅れやすい、
②高齢発症の場合よりも進行がするのが早い傾向がある、
③空間認知など特定の認知機能が強く証がされる傾向がある
などの特徴があります。
介護面では、
①身体が元気で、暴力があると介護が困難になることや、介護者が受傷すること(傷を負う、ケガをする)、
②配偶者が仕事をしていると介護と仕事の両立が難しくなる、
③就学時などの子どもが介護者にならざるを得ないこともある、
④若年性認知症を受け入れる介護施設が少ない、
⑤仮に介護施設に通ったとしても同世代の仲間を得にくい、
などがあります。
社会面では、
❶就業上で問題を生じ、退職することが多い、
❷子育て中の場合は、養育への影響が大きい
❸本人が失業して配偶者が介護にあたると収入が途絶える、
❹家のローンが残っている
などがあります。