DSM-5の認知症の診断基準
読み方:でぃーえすーえむ5のにんちしょうのしんだんきじゅん
DSM-5とは、アメリカ 精神医学会が作成する公式の疾患基準になります。
このDSM-5では、記憶障害を必須とし、社会脳についてふれていなかった従来の診断基準(DSMⅣーTR)では、行動障害が主症状の前頭側頭型認知症を認知症と診断できなかった点が改善されました。
DSMー5の認知症の診断基準は下記の通りで、❶~❹の全てを満たす必要があります。
- DSMー5の認知症の診断基準
- ❶認知障害
・6領域(①注意、②学習と記憶、③言語、④遂行機能、⑤運動・感覚(失行・失認)、⑥社会脳(社会的認知)のうち1領域以上で明確な障害(以前よりも低下)
❷認知障害に基づく生活障害
・自立(独立)した生活(金銭管理・服薬管理などの複雑なIADL(生活管理能力)に最小の援助)の困難
❸意識障害
・せん妄ではない
❹精神疾患
・認知障害は、精神疾患(うつ病や統合失調症)に起因するものではない