認知症を引き起こす疾患
読み方:にんちしょうをひきおこすしっかん
認知症を引き起こす疾患(病気)は多様です。脳の神経回路網にダメージを与えて認知機能を低下させる原因疾患はさまざまですが、頻度の高い疾患は限られています。
もっとも高頻度なものは、「アルツハイマー型認知症」で、過半数を占めています。
次いで、レビー小体型認知症と血管性認知症になります。
さらに少ないのが前頭側頭型認知症(ピック病)や、正常圧水頭症です。
その他、脳腫瘍や頭部外傷などの脳の病気だけではなく、心臓や肺、腎臓の内科疾患も認知機能低下を引き起こす原因となることがあります。ただし、これらの認知症を引き起こす疾患は、早期の適切な治療で認知症の症状は改善するので、治療可能な認知症といわれます。
治療可能な認知症とは、「6か月以上症状が継続」というICD-10の認知症診断基準にのっとれば、治療可能な疾患は認知症とはいえない疾患となります。
うつ病が原因で認知症の状態になっていたり、うつ病が原因で認知症の状態になっている事例もしばしばありますが、薬の中止や、うつ病の治療で、認知症の状態から回復するので、真の意味での認知症ではありません。