AGS
読み方:えーじーえす
AGSとは、健康状態に関係した痛みのアセスメント指標(持続痛を評価する身体的尺度)になります。
- AGS(American Geriatrics Society)
健康状態に関係した痛みのアセスメント指標(持続痛を評価する身体的尺度) - 【顔の表情】
・少し眉をしかめる ・悲しそうで怖そうな表情 ・しわが寄った顔
・閉眼あるいは固く閉じられた目 ・混乱した表情 ・早いまばたき
【発語・発声】
・うめき ・うめいて不平を言ったりため息をつく ・人を呼ぶ ・大声で呼ぶ ・あらい呼吸
・援助を求める
【身体動作】
・硬直したり緊張した姿勢 ・そわそわする ・早い歩調 ・制限された移動
・歩行あるいは可動性の変化
【人間関係の変化】
・攻撃的、闘争的でありケアを拒否する ・破壊的 ・内向的
【活動パターン・日課の変化」】
・食事の拒否 ・食欲の変化 ・休み時間の中で睡眠 ・休憩パターンの変化
・通常の日課の突然の中止 ・徘徊の増加
【精神上肺の変化】
・叫び ・悲嘆 ・混乱の増加 ・苦痛 ・いらだち
施設や在宅(訪問)など、介護を円滑に行うためには痛みの管理が極めて重要になりますが、残念ながら、認知症患者の痛みについて確立された評価法や治療法はなく、世界中で治療法を求めて手探りの状態です。
高齢者や認知症患者で痛みの管理に難渋する理由は、痛みを評価する方法が確立していないことにあります。高齢者や認知症患者は、痛みに対する反応が弱くなることがあり、痛みの強さを適切に表現することが難しいため、このAGSが2002年に提言されました。
AGSの対象とする高齢者は、65歳以上ではなく、後期高齢者である75歳以上を対象としています。
この世代は急激に増大していて、
・認知症
・パーキンソン病などの神経変性疾患
・脳および心血管障害
・糖尿病など、さまざまな合併症
を有するので、この年代の痛みの評価法の確立は重要な意味を持ちます。