パーソンセンタードケアを実践するための3つのステップ
読み方:ぱーそんせんたーどけあをじっせんするための3つのすてっぷ
パーソンセンタードケアを実践するために、下記の3つのステップがあります。この3つを分析することで、その人が主体的に行動できるようになり、よい状態に繋がります。
- 【STEP1】思いを「聞く」
- 認知症の人の声(思い)に耳を傾け、話をよく聞く。
- 「認知症の人は何もわからない」と思い込んで、その人の最も大事な「思い」を聞いていない場合がほとんどです。
- 具体的にその人がどのように感じているのか、聞いてみることが重要。
- 重度のコミュニケーション障害のある人にも、まず話して反応を待つ。
- 認知症の人はそうでない人に比べて5倍程度の時間がかかり、うまく言葉で表現できない場合がある。
- 認知症の人が話しやすい静かな場所で、その人の思いを引き出す。
- また、自分が認知症の人だったらと考えて、考えて待つことも必要。
- そして、話せない場合には、その人の顔の表情や動作、視線やアイコンタクトなどからその人の思いを受け止める。
- 【STEP2】情報を「集める」
- 認知症の人の5つの要素(パーソンセンタードモデル:脳の障害、身体の健康状態、生活歴、性格傾向、社会心理)を知り、できるだけその人の全体像を把握する。
- 認知症の人との会話や資料、家族、周囲の人からの情報を集める。
- STEP1における認知症の人の思いを聞く会話の中で、異変が観察されたり、不快感や苦痛などの様子もあれば情報として加える。
- 【STEP3】ニーズを「見つける」
- 認知症の人の満たされていない心理的ニーズは何かを考える。そして、心理的ニーズを満たすために、パーソンセンタードモデルに対応したケアプランを考える。
- 必要なのは、その人だったらどのような思いなのか、それによってどのような行動をするのかを創造する。
- 仮説を立ててその人の満たされないニーズを確認してケアを考える。
- 認知症の人の価値を低める行為がなかったか、良くない状態のサインはなかったか、例えば、怒りを示している人は、その人を無視したり、のけ者にする行為がなかったかを振り返る。