リハビリテーションの理念
読み方:りはびりてーしょんのりねん
リハビリテーションの理念とは、病気やけが、障害などによってその人らしい生活が出来ないような人々が、その人らしく生きる権利を回復する「全人間的復権」のこと。
さまざまな原因によって人間らしく生きることができなくなった場合、その人が人偏らしく生きていくためには、病気やけがの治療、歩くなどの身体機能の回復練習だけでなく、教育や経済・社会などの全人間的な援助が必要となってきます。
そのためには、障害のある人自身が、からだが不自由になったとしても、生きていく価値が無いと思うことなく、人間としての価値を前向きに認め、社会に積極的に関わっていく努力をすることが大切です。
また、同時に社会も、その人を価値にある人間として迎え入れる努力をすることが必要となります。
このときの人間らしい回復とは、必ずしも元通りの生活に戻ることをいうだけではありません。
歩く能力を失ってしまった人が、車いすで仕事をするには、
・車いすでふつうに動ける道路
・トイレなどのまちづくり
・会社に通う公共機関などの環境
・会社内の環境
などを整える必要があります。
また収入が無くなったり低くなったりすれば、経済的な支援など、政策を含めた社会の整備があってはじめて、その人らしく自らの価値と向き合えることができるようになります。
このように、本人を取り巻く環境が整うことが大切になります。