大脳皮質
読み方:だいのうひしつ
大脳皮質は、大きく一次領野と連合野に分けられます。
一次領野は、脳以外からの情報が脳に最初に入る部位である、「感覚野」「聴覚野」「視覚野」などと、脳以外の部位に運動命令を出力する「前頭葉運動野」があります。
連合野は、一次領野の周辺の領域になります。人で発達している領域で、一次領野からの各種感覚情報や運動の情報を統合し、知識や判断など高次脳機能を担当します。連合野が局所的に壊れると、部位特有の高次脳機能障害が出現します。
- 頭頂葉を例にとって説明すると、一次領野である感覚野に集まった情報を頭頂連合野が分析します。右手に何かが触れた時(触覚刺激が加わったとき)に、それが自分で物を触ったために生じた感覚なのか、それとも他者が自分を触ったために生じた感覚なのかを区別するのが頭頂連合野です。この部位に前頭葉運動野から送られてくる自分の運動状況の情報と、感覚情報を照合します。こうしてその触覚が自分の動きに伴うものか、他者からもたらされたものかを判断します。そして、自分の動きに伴う感覚であれば意識にのぼらず無視され、他者からもたらされたものであれば危害を加えられる可能性のがあるので敏感に感じて意識に生じます。※これは連合野における情報分析の一例です。