自己研鑽
読み方:じこけんさん
自己研鑽とは、自己啓発とよく似た言葉ですが、自らの立場や役割を自覚することに力点を置いていることが特徴です。介護福祉職は、専門職(プロ)としてよいケアを行うために、継続的な自己研鑽が求められます。
『研鑽』とは、「学問と究める」「学問などを磨き深める」などと説明されているものが多くあります。
つまり『自己研鑽』では、自身の立場や役割に応じた知識や技術を、学問を通して獲得していく事を重視しています。
自己研鑽は、本人の研究心や問題意識に直結するため、職員の主体性や満足度が高められ、職場の活性化や学びの環境作りに役立ちます。その一方で、職務命令ではなく自主的に行うものであることから、研修費用の負担や研修会場や学習室の用意、勤務調整などが個人に任されることになります。
そこで職場では、SDS(自己啓発援助制度)、セルフディベロップメントシステムと呼ばれる、自己啓発・自己研鑽を組織的に支える体制を整備し、個人の学習を支援しています。
SDSとしては、外部研修の時の賃金を保障したり、研修費用を施設で負担したりするなどの経済的支援が行われます。
また、個人や仲間同士で行う学習サークルのための会場が学習室を用意するといった物理的支援が行われます。
さらに、研修時間を業務時間として保証する時間的支援、職員が外部研修に参加しやすいように勤務調整などを行う業務調整支援など、様々な支援が行われています。
その他、
- 施設で専門書やDVD教材を購入すること
- 資格取得を推奨すること
- 特徴のある研修を案内すること、
- 通信教育やe-ラーニングなどを紹介すること
など、個人のキャリアパスや関心・目的に合わせて職員が活用できる研修資源の提供、情報の提供をすること等がSDSとして重要になります。