MMSE(Mini Mental State Examination:ミニメンタルステートテスト)
読み方:えむえむえすいー(みにめんたるすてーとてすと)
MMSEは、30点満点の全般的知能機能を評価する検査で、23点以下が認知症の疑いになります。
MMSEは文章を書いたり図を書き写したりと、HDS-R(長谷川式認知症スケール)よりも幅広い認知機能を評価できますが、書く作業などが加わるので煩雑になります。
原版が英語のため、いくつかの日本語訳が出回っていて、さらに、最も出回っている版には3段階の命令を1段ずつ区切ってしまうという誤訳があります。
そして、MMSEは学歴・職歴の影響を受けます。
HDS-R(長谷川式認知症スケール)やMMSEは、認知症のスクリーニングテストとして1970年代に開発されました。その当時は、認知症と診断するにはもっと厳密な認知テストが必要と考えられていました。しかし、現在ではこれらのテストはスクリーニングだけでなく、診断にも使われています。なぜならば、厳密な認知テストは認知症の人への負担が大きいからです。例えば、成年後見制度の検定書もHDS-RやMMSEが実施してあれば、それ以上厳密な認知テストは求められません。