ひもときシート
読み方:ひもときしーと
認知症の人の言動には、さまざまな背景要因が考えられます。その背景要因が何か、言動をひもとくためのツールが「ひもときシート」です。
ひもときシートには、下記の「思考の転換」と「思考の展開」の2つの意義があります。
①思考の転換:認知症の人の言動に対する視点を「介護の視点」から「認知症の人の視点」に切り替えること(フレミング)。具体的には「評価的理解」から「共感的理解」へ視点を切り替えていく構造になっています。
②思考の展開:視点を切り替えるための行動の背景要因を分析すること。これを分析的理解といいます。要因には、パーソンセンタードケアの「認知症の状態を引き起こす5つの要因」(「脳の障害」「身体の健康状態」「生活歴」「性格傾向」「社会心理」)を参考にし、さらに環境要因を加えて8つの要因で言動を分析します。
これらの2つの意義は、認知症を理解するための「評価的理解」「分析的理解」「共感的理解」の3つのステップとしてひもときシートでは大切な考え方になっています。