転倒
読み方:てんとう
転倒とは、主に加齢による筋力の低下や、バランス機能の低下などの運動機能の低下によって起こるものです。
そのため、転倒予防のトレーニングは、筋力を上げることや、バランス機能を上げることが中心となります。
それとともに、身体の柔軟性を上げることも大切になりますので、ストレッチなどの運動も組み合わえることになります。
このような中で、高齢者特有の状態として、多重課題を行うことが難しくなることがあげられます。例えば、普段はつまずきもしないような段差をテレビの声に耳を傾けながら歩いていると、段差がある事を忘れてしまい、つまずき転倒するようなことがあります。
このように、運動という課題と、見たり聞いたり話したり考えたりの課題を同時に行うことが難しくなるのです。そのため、二十課題トレーニングとして、「しりとり」をしながら同じテンポで歩いてみることや、足踏みをしながら電車の駅名をあげてもらうなど、いくつかの課題を同時に処理する能力を養うことが大切です。
また、別の観点から転倒予防に大切な要素として環境があります。
段差の多い家や、日々散らかっている場合は転倒が起きやすくなり、また、身に付けるものとしてスリッパやサンダルは靴と比べて転倒の発生は高くなります。
そのため支援者は環境を確認しながら、転倒しにくい状況にすることも大切です。